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秒間5コマ、A-1のサウンド。

モータードライブMAとFDシステムの拡張性。

SERIESキヤノン A-1 解体新書 VOL.3

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秒間5コマ、A-1のサウンド。

押し入れから出てきたキヤノン A-1に、FDレンズが2本付いていた。当時はボディを買うだけで精一杯で、カタログのシステムチャートに並ぶ型番は、順番に買い足していくつもりの予定表だった人も多いはずだ。

ボディ83,000円、ブラック仕上げのみ、約620g。1978年4月発売のA-1は、それだけで撮れる機械ではあるが、当時のカタログはそういう売り方をしていない。レンズ、巻上、ストロボ、データバック——システムチャートという一枚の図に全部つながっていて、買い足していくことが前提になっていた。

モータードライブ MAは最高5コマ/秒で、36枚撮りなら7.2秒で終わる。スピードライト 199Aのガイドナンバーは30(ISO100・m)、同じ「専用ストロボ」の155Aは17。

何を揃えると何ができたのか。そして、その一式が何年もったのか。型番と数字で解いていく。

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レンズが、絞りの数字をボディへ渡している。

A-1のファインダーに浮かぶ赤い7セグメントLEDの数字は、ボディが勝手に考えた値ではなく、レンズ側から機械的に渡された情報を受けて初めて成立する計算であって、FDマウントはそのための爪とピンの集合体にあたる。

1971年に登場したFDマウントは、開放F値の伝達、設定絞り値の伝達、そしてレリーズ時に絞りを絞り込む自動絞り連動レバーの駆動という3つの系統で、レンズからボディへ情報を送る構造になっている。開放測光で明るいファインダーを保ったまま、撮る瞬間だけ絞り込むという動作は、この3系統が噛み合って初めて動く。

絞り環には「A」のマークが刻まれており、ここへ合わせるとボディ側が絞りを決める仕掛けになっているが、Aマークは絞り環の機能のひとつであって、環そのものが無用になったわけではなく、数値の位置へ戻せばそのままボディへ設定絞りが伝わる。レンズは、撮影者が触っていないときも黙って数字を渡し続けている、と考えればわかりやすい。

キヤノン A-1(1978年4月)主要諸元
発売年1978年1978年4月
ボディ価格83,000円1978年4月時点
FD 50mm F1.4 S.S.C.付価格114,000円1978年4月時点
セットとボディの差額31,000円差引計算
質量(ボディのみ)620g
幅141mm
高さ92mm
奥行48mm
シャッター低速側30秒
シャッター高速側1,000分の1秒1/1000秒
ストロボ同調速度60分の1秒1/60秒・199A/155A装着時
電源電圧6V4LR44/4SR44等
AEモードの数5種カタログの数え方
露出補正範囲2EV±2EV
ファインダー視野率93.4%
ファインダー倍率0.83倍
巻上レバー巻上角120度予備角30度
セルフタイマー10秒2秒も選べる
レンズ側連動系統3系統開放F値・設定絞り・自動絞り
外装色1色ブラックのみ
生産終了1985年1985年
製品寿命7年1978年4月〜1985年
キヤノン A-1(1978年4月)主要諸元ブラック仕上げのみという設定は、Aシリーズ6機種の中では例外的だった。キヤノンカメラミュージアム(film100)。ストロボ同調速度はキヤノン AT-1 取扱説明書 p.61、生産終了年は日本語版Wikipedia。

A-1発売時にキヤノンが標準レンズとして挙げていたのは、FD 55mm F1.2 S.S.C. と FD 50mm F1.4 S.S.C. の2本で、S.S.C.はSuper Spectra Coatingの略、旧FDの上位レンズに付いた多層膜コーティングの名である。セット価格114,000円に組み込まれていたのは後者のほうで、ボディ単体83,000円との差は31,000円になる。

黒鏡胴のNew FDが出るのは1979年6月、A-1発売の14か月あとにあたるので、時系列は間違えないほうがいい。つまりA-1は銀色の絞り環を持つ旧FD時代の機械として世に出たのであって、いま中古棚でA-1に黒いNew FDが付いている姿は、発売時のカタログには存在しない組み合わせということになる。

旧FDとNew FDは、手で触れば1秒で見分けがつく。旧FDはレンズ本体を回さず、根元の銀色のリングだけを回して締め込むブリーチロック式だが、New FDは本体ごと回すバヨネット操作に変わっており、ショーケース越しでは分からず、持たせてもらって初めて分かる違いだった。

New FD 50mm F1.4は6群7枚のガウス型で、質量235g、1979年6月時点の価格が32,000円と、A-1のセット価格から出てくる差額31,000円にほぼ一致する額であり、同じ画角のレンズがどの程度の値付けで売られていたかの目安になる。レンズが絞りを渡す構造を押さえたところで、次はフィルムを送る側の話に移る。

7.2秒で、36枚が終わる。

手で巻き上げるとき、A-1の巻上レバーは120度動く。1コマごとに親指を動かす作業は、撮る行為の区切りそのものだったが、底部に機械を付けるとその区切りが消える。

モータードライブ MAは最高5コマ/秒。底部の三脚穴に固定し、巻上は底部のカプラー経由で駆動する構造で、縦位置グリップ部にシャッターボタンを内蔵している。36枚撮りを最高速で流し切れば7.2秒で終わる計算になるが、この数字が意味するのは「速く撮れる」ことではなく、撮影の時間単位が1コマから1本へ変わることのほうだろう。

キヤノン モータードライブ MA(5コマ/秒)7.2秒36÷5キヤノン パワーワインダー A(約2コマ/秒)18秒36÷2
36枚撮り1本を流し切る時間モータードライブ MAの7.2秒に対し、パワーワインダー Aは18秒。手巻きではこの間、親指が36回動く。駒速はキヤノンカメラミュージアム(film100/film93)。秒数は36枚からの計算値。

同じAシリーズ向けの巻上装置には、キヤノン AE-1と同時に開発され、A-1/AE-1/キヤノン AT-1/キヤノン AV-1の4機種に共通で装着できるパワーワインダー Aもあり、こちらの駒速は約2コマ/秒だった。36枚なら18秒かかるので、モータードライブ MAとの差は2.5倍になる。片方は「手巻きの手間を省く装置」で、もう片方は「撮り方を変える装置」だった、という分かれ方である。

ただし5コマ/秒は無条件の数値ではなく、キヤノンが挙げるのは専用電源のバッテリーパック MAなどの条件を満たしたうえでの最高駒速になる。単3電池では約3.5コマ/秒とされ、同じ本体でも電源の選び方で3割近く落ちるのだから、電池の種類がそのまま駒速に直結する機械だったことになる。

A-1のボディは620g、New FD 50mm F1.4は235gで、この2点だけで855gになるが、そこへ底部にモータードライブ MAが付き、ホットシューには155×80×60mmのスピードライト 199Aが乗る。当時のカメラ屋のショーケースに飾られたフル装備のA-1は、両手で抱えるかたちの塊だった。

5コマ/秒を使い切る撮り方をすると、フィルム代と現像代が秒単位で消えていく。理論上は1時間で500本という計算になるものの、電池もフィルム交換も追いつかないので、実際には「ここぞ」の数秒にだけ使う道具だった。巻上が電気で動くようになると、次に電気で足りないものが見えてくる——光である。

155Aと199Aで、光量が3倍違う。

キヤノン スピードライト199Aと155Aは、どちらもA-1の「専用ストロボ」として同じ枠に入り、A-1のストロボ同調速度は1/60秒となっているが、経路の見た目が同じでも、出てくる光の量はまるで違う。

199Aのガイドナンバーは30(ISO100・m)、155Aは17で、比にすると約1.76倍。数字だけ見れば2倍に届かないものの、ガイドナンバーは到達距離の指標なので、光量に直すと二乗で効いて約3.1倍になる。1.76と3.1の落差が、カタログの数字を読むときに最初につまずく場所だろう。

キヤノン スピードライト 199A30バウンス対応キヤノン スピードライト 155A17
199Aと155A、ガイドナンバーの差30と17の比は約1.76倍。ガイドナンバーは距離の指標なので、光量では二乗して約3.1倍の差になる。199A取扱説明書、AT-1取扱説明書p.61

FD 50mm F1.4を開放で使いISO100なら、199Aは約21.4m、155Aは約12.1mまで届く計算になり、差は約9.3m。絞ってF2.8にすれば199Aが約10.7mで155Aが約6.1m、F5.6まで絞ると約5.4mと約3.0mになるので、F5.6の155Aでは、体育館の向こう側はもう光が届かない。

絞り別の到達距離(ISO100)
199A・F1.421.4mGN30÷1.4
155A・F1.412.1mGN17÷1.4
199A・F2.810.7mGN30÷2.8
155A・F2.86.1mGN17÷2.8
199A・F5.65.4mGN30÷5.6
155A・F5.63mGN17÷5.6
F1.4時の差9.3m21.4−12.1
絞り別の到達距離(ISO100)ガイドナンバーを絞り値で割った計算値。F5.6まで絞ると155Aは3m、体育館の向こう側には届かない。ガイドナンバーは各取扱説明書。距離はGN÷絞り値の計算値。

フィルムをISO400に替えれば、感度4倍は2段分なのでガイドナンバーは2倍になり、199Aは実効60、155Aは34に相当する。暗い室内で使うなら、ストロボを買い換えるより先にフィルムを替えるほうが安い、という結論が数字から素直に出てくる。

199Aにはバウンス撮影の機能があり、発光部を上方向へ向けて天井へ一度当て、反射光で照らすため、被写体までの実距離より長い光路を取ることになる。199AのGN30と155AのGN17の差は届く距離の差だが、その余裕は、まっすぐ当てる以外の使い方をどれだけ取れるかの差でもあった。

調光は外光オート方式で、この世代はTTL調光に対応しておらず、自動で絞りを選べる段数は199Aが3段、155Aが2段と、上位機のほうが絞りの選択肢が一段分広い。155Aと199Aのあいだには166Aや188Aという型番も並んでおり、「専用ストロボ」という一語の下に、届く距離の違う機材が何段階も置かれていた。

ここまでで、レンズ・巻上・ストロボが揃った。では、その一式はいくらになったのか。

ボディ83,000円は、入口の値段だった。

1978年4月、A-1のボディは83,000円、FD 50mm F1.4 S.S.C.付きが114,000円。カタログのシステムチャートは、この114,000円を出発点にして、巻上・ストロボ・データバック Aへと線が伸びていく図として組まれていた。

2年前のAE-1と並べると、この価格の位置が見えてくる。AE-1の発売は1976年4月で、同じFD 50mm F1.4 S.S.C.付きが81,000円だったから、A-1との差は33,000円、倍率にすると1.407倍になる。発売間隔はちょうど24か月で、2年で4割増しの価格帯に最上位機を置いた、という配置になっていた。

キヤノン AE-1(1976年4月)81,000円FD 50mm F1.4 S.S.C.付キヤノン A-1(1978年4月)114,000円FD 50mm F1.4 S.S.C.付
AE-1とA-1、同じレンズ付きの価格どちらもFD 50mm F1.4 S.S.C.付き。差額33,000円、倍率1.407倍が最上位機の位置づけだった。キヤノンカメラミュージアム(film93/film100)

AシリーズはAE-1を起点に、AT-1(1977年)、A-1(1978年)、AV-1(1979年)、AE-1 PROGRAM(1981年)、キヤノン AL-1(1982年)と6機種が並んでいるが、A-1はその最上位にあたり、外装はブラック仕上げのみでシルバークロームが用意されなかった点でも、系列の中では例外的な扱いを受けていた。黒一色で通したカメラが最上位にある、という並びである。

積み上げる側の金額は、裏の取れているものだけを並べても構造が分かる。ボディ83,000円に標準レンズを足して114,000円、翌1979年6月に出たNew FD 85mm F1.8が43,000円だったので、中望遠を1本足せば15万円を超える。ここにモータードライブ MA、スピードライト 199A、データバック Aが乗っていくわけで、システムチャートに描かれた全部を揃えた人は、ボディ代の何倍かを払ったことになる。

キヤノン AE-1 発売1976年4月 AE-1発売(レンズ付81,000円)キヤノン A-1 発売1978年4月 A-1発売(ボディ83,000円)キヤノン New FD 50mm F1.4 発売1979年6月 New FDへ切り替え(32,000円)キヤノン AE-1 PROGRAM 発売1981年 AE-1 PROGRAM発売キヤノン A-1 生産終了1985年 A-1生産終了キヤノン T90 発売1986年 T90発売(FD最後の最上位機)キヤノン EOS 650 発売1987年 EOS 650発売。EFマウントへ
A-1が置かれた8年A-1発売の14か月後にNew FDへ切り替わり、生産終了の2年後にはマウント体系ごと入れ替わった。キヤノンカメラミュージアム各製品ページ。A-1の生産終了年は日本語版Wikipedia。

データバック Aは裏蓋を交換して日付をフィルムに写し込むアクセサリーで、撮影性能には一切関係しない。それでもシステムチャートに並んでいたのは、「このボディには足すべきものがある」という形でカメラが売られていたと考えればわかりやすい。写りに関わらない部位にまで型番が用意されていたことが、その売り方をよく表している。

Aシリーズの中でも、パワーワインダー Aは4機種共通で装着できた。約2コマ/秒の巻上装置はシリーズ全体の裾野を広げる位置にあり、同じ「買い足す」という言葉でも、どの型番がどの機種に載るかで買い足せる範囲は変わっていたことになる。

9年で、土台ごと入れ替わった。

A-1の生産は1985年まで続いたとされ、1978年4月の発売から数えると7年前後の製品寿命にあたる長寿モデルだったが、売れている間にも足元は動いていた。

翌1986年にはFDマウント機の最上位としてキヤノン T90が登場し、その1987年にはEOS 650の登場でマウント体系そのものが置き換わって、レンズとボディの連動は機械の爪とピンから電気接点へ移る。EFマウントの電気接点は7点とされ、機械連動は全廃された。A-1が発売された1978年から数えて9年、A-1の生産終了から数えれば2年の出来事である。

1971年のF-1とともに始まったFDマウントは、1987年のEOSまでの16年で役目を終えた。A-1が組み上げた一式——レンズが絞りを渡し、モータードライブが底から巻き上げ、ストロボがアクセサリーシューで信号をやり取りする体系は、買い足していく前提で組まれていたにもかかわらず、買い足す先の土台が9年でなくなったことになる。T90に至っては、登場からEOS 650が出るまでが約1年しかない。

ではFDレンズは使えなくなったのかというと、話はそこで終わらない。フランジバックの短いミラーレス機ならマウントアダプタを介して装着でき、FDレンズ用のアダプタは各社から出ていて入手に困るものではないが、アダプタを付けた時点で、A-1が成立させていた3系統の連動は切れてしまう。

キヤノン A-1 ボディ(並品・上限)40,000円20,000〜40,000円キヤノン モータードライブ MA(上限)25,000円10,000〜25,000円キヤノン FD 55mm F1.2 S.S.C.(上限)80,000円40,000〜80,000円
中古相場(2025年時点)1978年のセット価格114,000円に対し、いまはボディよりFD 55mm F1.2のほうが高く付くことがある。国内中古店の掲出レンジ(2025年時点)。状態と動作の有無で開きが大きい。

アダプタを介すと、開放F値も設定絞りもボディへ渡らず、自動絞り連動レバーを押さえる機構がアダプタ側に要る。絞りは実絞り、つまり絞った分だけファインダーが暗くなる状態で撮ることになるので、残っているのはガラスと鏡胴だけ、と言っていい。逆に言えば、1978年のA-1で絞り環を「A」に合わせたときに何が働いていたのかは、アダプタ越しに同じレンズを使ってみると、失われた機能の形としてはっきり分かる。

中古の相場を見ておくと、A-1のボディは並品で20,000〜40,000円程度、モータードライブ MAが10,000〜25,000円程度、FD 55mm F1.2 S.S.C.は状態と派生によって40,000〜80,000円程度のレンジで掲出されている(いずれも国内中古店の提示例で、公的な相場資料はなく個体差が大きい)。1978年に114,000円だったセットの、ボディ側だけが2〜4万円で、大口径標準レンズのほうが高く付くこともあるのだから、システムの値段の重心は発売から40年余りで入れ替わっていたことになる。

A-1は電源が落ちればシャッターが全速で止まる機械で、機械式のバックアップを持たないため、6Vの電池が入っていなければ、どれだけ揃えても1コマも写らない。システムチャートの中心にボディが描かれていた理由は、結局そこにある。

モータードライブの音は、何を伝えていたか。

モータードライブMAを装着したA-1の連続撮影は、最高5コマ/秒という数字だけでは伝わりきらない。レリーズを続ける間、ミラーの上下、シャッターの作動、フィルムの送りと次のコマへの準備が連なり、撮影者の耳には断続的な機械音として届くので、電子制御で露出を決めるカメラが、結果を機械のリズムで知らせていたことになる。

36枚を5コマ/秒で割った7.2秒は、最高速度が一定で続くと仮定した理論上の計算値であり、実際の撮影時間は電源、機械の状態、立ち上がりなどに左右される。音の速さも、単純にフィルムを消費するためのものではなく、動く被写体の一瞬を選ぶために撮影者の時間感覚を変える装置だった。

1976年のAE-1で使われた「連写一眼」という広告表現が連続撮影の新しさを前面に出したのに対し、A-1の「カメラロボット」は電子制御の頭脳を訴えたもので、両者は区別しておきたい。モータードライブMAを付けたA-1には、その両方が同居していた。

フィルムを送る音が残した未来。

A-1のシステムは、レンズが絞り情報を機械的に渡し、モータードライブが底から巻き上げ、ストロボがシューで同調する——という連動の束でできていた。モータードライブ MAの5コマ/秒とパワーワインダー Aの約2コマ/秒、199AのGN30と155AのGN17。同じ「専用」の名の下でも、揃える型番によってできることは2倍以上違った。1978年に114,000円だったボディ+標準レンズは、いま2〜4万円で買えるボディと、4〜8万円することもある大口径レンズに分かれている。手元にFDレンズが残っているなら、まず絞り環を回してクリックを確かめ、「A」の位置があるかどうかを見てほしい。その刻印一つが、ボディとレンズが機械で会話していた16年の証拠になっている。

1978年、キヤノンはA-1を「カメラロボット」と呼んだ。5つのAEが露出の仕事を分け、電子回路が結果を赤い数字で示し、モータードライブが次のコマへとフィルムを送った。1987年にEOSが登場すると、FDマウントの機械的な連動は新しいEFマウントの電子的な仕組みに主役を譲る。それでもFDレンズの絞り環を回し、MAを装着し、ファインダーを覗けば、当時の未来がどのような手触りを持っていたかが分かる。電子制御のカメラが残した記憶は、赤い数字だけではない。フィルムを巻き上げる、あの機械音にもある。

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この記事の夢中ポイント

  • モータードライブ MAの5コマ/秒は、バッテリーパック MAなどの電源条件を満たしたときの最高速。単3使用時は約3.5コマ/秒という記述もあり、電池の種類で駒速が変わる機械だったという点が面白い。
  • GN30とGN17は比で1.76倍だが、光量では約3.1倍。F1.4・ISO100での到達距離は21.4mと12.1mで、差は約9.3m。ガイドナンバーの読み方がそのまま現場の距離感になる。
  • A-1発売は1978年4月、New FD 50mm F1.4は1979年6月。14か月のずれがあるので、発売時のA-1に黒いNew FDは付いていない。銀の絞り環が時代の印になる。
  • 1978年に114,000円だったボディ+標準レンズが、2025年の中古ではボディ2〜4万円、FD 55mm F1.2が4〜8万円。システムの値段の重心がどちらへ移ったかを見るところ。

最終更新 2026年11月8日

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最終閲覧日:2025年1月20日

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